イカ漁師に密着取材するシリーズ
その①【出港編】!
こんな日がやってくるとは。
こまかい経緯はさておき、とにかく本物の漁師さんの、本物の漁船に乗り込めることになりました!
こんな貴重な機会はまたとないかもしれない。
私・イカ所長が、イカ釣り漁に同行したある1日の記録を、ここに書き記します。
【 福岡・宗像 鐘崎のイカ漁師に密着! 福岡有数の漁港・鐘崎漁港!
福岡県宗像市の鐘崎漁港。
この港は福岡県内でも有数の漁業基地。アジ・穴子・フグ…。いずれもその高い品質から、ブランド魚として名が通ってます。中でも特にフグは有名で、実は下関産として唐戸市場に出荷されてたりするんです。
そしてもちろん、我らがヤリイカ(←地方名ヤリイカ。正式にはケンサキイカ)。福岡県でイカといえば、やっぱりココ宗像・鐘崎なんです。
ちなみに福岡県産のヤリイカは、一本槍という黒田武士にちなんだカッコイイブランド名で出回ってます。
さてこのイカを専門にしている漁師さんのいつもの一日を、そのまんま体験させてもらえるというのだからヨダレものです。大興奮!
【 福岡・宗像 鐘崎のイカ漁師に密着! イカ釣り漁船の業界事情 】
集合時間は夜の1時。
波止場で漁師さんの到着を待ってる間、漁師さんに引き合わせてくれた卸業者の方から、興味深いイカ漁船ウンチクをいろいろと仕込ませて頂きました。
・漁師さんにも、上手い/上手くない、がハッキリある。今回船に乗せてくれるのはかなり腕の立つ漁師さん。
・上手い/上手くないの判断基準は何なのかというと、つまるところ、良いポイントを押さえて良い獲物を獲ってくる能力。
・良いポイントを押さえるための要素とは、たとえば情報・経験からくる勘・洞察・そして船の能力、など。
・目先しか見ず、質のあまり良くないイカを売って自ら信頼を失うような漁師さんも、残念ながらいる。
・鐘崎漁港は、しかしながら漁師さん・卸・飲食店とが正しく市場競争にさらされ、全体的に質の高い漁師さんが多い。
…なるほど、なるほど。 切磋琢磨して常々自ら品質を磨き上げ、鍛えてるワケですね
【 福岡・宗像 鐘崎のイカ漁師に密着! 漁師さん、いよいよ登場! 】
そうこうするうちに、漁師さんが登場。
「おはようございます、今日はよろしくお願いします!」
それにしても、強そうだ。
上半身が分厚い。腕が太い。肩幅がべらぼうに広い。下半身の重心の安定感がヤバい。
海の男はこんなにもたくましいのか。
危うく、惚れそうになるイカ所長。
【 福岡・宗像 鐘崎のイカ漁師に密着! 目指すポイントに向け暗闇をまっしぐら!
舟に乗り込み、準備で10分ほど待ったあと、いよいよエンジン始動、出発。およそ、深夜2時。
真っ暗闇の中を、エンジン音轟かせ突き進むボート。
慣れないうちは、それがメチャクチャ速く感じてちょっと怖い。
が、ワクワク感は半端ない。
1時間ほど快調に進んだところで、突然そこからまたギアを上げた感じで、猛スピードモードに突入。何事だ。かなりビビる。
よく見ると、少し離れた海上に、いくつかの船の灯りが見える。そしてそれらの灯りは、我らの船と同じ方向に向かって、やはり猛スピードで突き進んでいる。
…そうか。イイ場所を押さえるための競争なんだな、と、理解しました。
そういえば。
この宗像エリアには「みあれ祭」という由緒正しきお祭りがあり、その起源を辿るとかなり興味深いのですが、とにかくそれはそれは勇壮なお祭りだそうです。漁船のパレードと言われたりしますが、実際は結構な猛スピードで競り合い、まるでチキチキマシン猛レースのような様相を呈しているそうな。
そんなことを思い出しながら、気分はミレニアム・ファルコン号のハン・ソロで、他の漁船をまきながら暗闇の海を突っ走りました(乗せてもらってるだけですけど)。
…つづきは次号にて!
最後まで読んでくださってありがとうございますくコ:彡